なぜ盗むのか？車両盗難と車上ねらいの背景は
車両盗難の目的は？
●1つ目の目的は、輸出売買。
日本において「外国車は国産車に比べて高い」のはご存知ですね。その逆も同じで、日本車も外国では外国車となります。 輸入関税がかかり、高価となるのはもちろん、通貨価値の低い国ではさらに高価となります。当然部品も高価になりますので、 車両としての資産価値が大きいだけでなく、分解して部品としても価値がありますので盗んで売れば非常に儲かるのです。 外国人が日本でクルマ盗難する理由は、クルマが非常にキレイで走行距離が少ないこと、盗難対策がされていないクルマがほとんどなため、高付加価値+低リスクという格好の条件がそろっているためです。 多目的車両やスポーツ系が人気。最近の傾向として、在日外国人の雇用急減少が犯罪に手を染める一因となっていると情報もあります。
●2つ目の目的は、国内での売買
。「名義変更できないのになぜ？」と思われる方も多いでしょう。「ニコイチ」や「合体」と呼ばれ、キレイな盗難車に同じクルマの走行不能で廃車となった事故車の車体番号を付け替えてしまうのです。 そうすれば、別のクルマと化し別のクルマとしての車検証も発行されてしまいます。こうなってしまったクルマの発見は不可能に近いです。 商用バンやミニバンやなどのハコモノ車は、高価な業務用機器・商品在庫・バイク・高級自転車・趣味用品など車両に加え車載品という”お土産”まで提供しまうことになります。
●3つ目の目的は、犯罪での使用。
逃走・密売などで使用されます。他クルマのナンバープレートに付け替えられたりもします。使用後は上記に転売されることや乗り捨てされます。 乗り捨てで発見された場合は証拠隠滅として、車内に消火器を撒かれ、転売できる部品や車載品はなくなっているでしょう。
車上ねらいの目的は？
●1つ目の目的は、カーナビやタイヤホイールなどの部品転売。
カーナビは高級品・純正品・ポータブルを問わず狙われやすい。 最近のクルマは、コストやリサイクル性の面から内装の構造がシンプルです。パネルにキレイに収まっているカーナビも5分あれば取り外しができてしまうクルマがほとんど。ポータブルは1分もあれば外せてしまう。 スポーツ系のクルマはタイヤ・ホイールに加え、ブランドブレーキ・ブランドサスペンションまでごっそりのパターンも。部品・用品は車両盗難に比べ盗品本体から足が付きにくく、転売で高額となるため狙われやすい。 純正カーナビは同一メーカーや同一車種であれば装着できてしまうため、人気車種が狙われやすい。
●2つ目の目的は、車載品転売。
ライトバンやミニバンの車内・セダンのトランクは「物置き」と化します。作業用として使用されているライトバンには、高価な作業機械・精密機器・専用工具などが常時搭載されてことが多い。 営業や配送で使用されている場合は個人情報が入った情報端末・ノートPC、在庫の積み置きなどが無防備に置いてある場合が少なくありません。 ミニバン・セダンのトランクにはゴルフバッグ・高級釣竿・高級自転車など趣味用品、昨今のカーエンターテイメントの充実から、リア用液晶テレビ・DVDソフト・ゲームソフトなどもついでに盗難していくケースが目立ちます。 中古品の転売やネットオークション転売されます。最近の傾向として、換金できるものは転売単価の小さいものでも逃さず持っていくことです。 特にファミリー層のミニバンや軽自動車には、対策が後回しで何もされていないことが多く、そこに目を付けての犯行が目立ちます。最近、ライトバン・ミニバン・軽自動車が盗難上位に登場するのは、ガードの甘いところを狙われているためです。